C4Dキャピラリー電気泳動を用いた無機陽イオン検出
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eDAQ C4D システムはキャピラリー電気泳動によるカリウム、カルシウム、ナトリウム、マグネシウム、リチウムなどの無機陽イオンの検出に使われています。
はじめに
スイスのバーゼル大学では自前のキャピラリー電気泳動The (CE) 装置に eDAQ C4D システムを組み込み、K+, Ca2+, Na+, Mg2+ 及び Li+ 等の陽イオンを分析しています。測定条件は以前に報告された方法と似ています: Comparison of Different Contactless Conductivity Detectors for the Determination of Small Inorganic Ions by Capillary Electrophoresis; Pavel Kubáñ, Christopher J. Evenhuis, Mirek Macka, Paul R. Haddad, Peter C. Hauser; Electroanalysis 18, 2006, No. 13-14, 1289 – 1296
引用
- サンプル: 10 µM のカリウム、カルシウム、ナトリウム、マグネシウム、リチウムの水溶液
- バッファー: ヒスチジン 12 mM と 酢酸 50 mM
- 測定条件:
- 分離電圧 = 30 kV
- 分画電流 = 11 ~ 12 µA
- キャピラリー:
- Polymicro Technologies 社のフューズトシリカ
- 外径 = 360 µm
- 内径 = 50 µm
- 長さ = 60 cm
- 検出器までの長さ = 50 cm
- インジェクション: サイフォン原理、10 cm の高さで 15 秒間
- C4D の設定
- 周波数 = 800 kHz
- アンプリチュード = 80 A
- ヘッドステージゲインOFF
- データの記録:
- ローパスフィルター= 2 Hz
- レンジ = 10 mV
- サンプリング速度 = 1000 データポント/秒
測定値と検出限界
図は 10 µM の無機陽イオンサンプルのエレクトロフェログラムです。このエレクトロフェログラムから、カリウム、カルシウム、ナトリウム、マグネシウムの定量の限界(LOQ)は 1 µM 、リチウムは 3 µM と推察されます。 また、検出限界 (LOD) は、カリウム、カルシウム、ナトリウム、マグネシウムで 0.3 µM 、リチウムで 1 µM です。